隣室の君へ

アパートの、廊下から見て左の部屋は今月上旬に空室となった。右の部屋も空室になったら少しは遠慮する必要が無くなるのになと思い続けているところ。

週末の夜などは、右の部屋はずっと明かりがついているのだが、ここ数日は夜9時頃に仕事から帰ってきた時に外から見ても明かりはついていない。

では夜勤でもしているのだろうか。

そうでもなさそうである。オートロックの前にある郵便受けを見ると、ここ数日で日に日に中身が増えているようだ(細かく確認したわけではないけど)。

おいおい、大丈夫か? 死んでないか?

決して分厚くもない壁の向こうで孤独死していたとか知りたくないぞ。いや、死んだら死んだでハッキリと知りたいな。

亡くなったんだとしたら、そのうち急に郵便受けが空になり、外から見てもカーテンとか一切合切なくなるんだろう。

隣で孤独死されるだなんてキツいな。最低限、自殺は勘弁してくれ。

名も知らぬ隣人へ。

生きようよ。生きよう。生きてナンボだよ。